若返りの魔法の成分NMN

童話にも出てきそうな若返りの成分、『NMN』が話題になっています。
今回はそのNMNについてのコラムです。

NMNとは

正式名称は、ニコチンアミドモノヌクレオチドと言います。

このNMNは、私たちの体内でも生成されている成分であり、ビタミンB3に含まれる分子で、酸化還元反応を触媒する酵素の補酵素NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の前駆体なのです。年齢とともに減少してしまうことで、様々な体調面の変化を生じさせる原因となる物質と考えられています。

NMNは体内に入ると、私たちが生きていく上で欠かせない補酵素NAD+に変換され、長寿遺伝子と呼ばれているサーチュイン遺伝子を活性化します。

このNAD+は、20代をピークに体内での生産量は減っていきますが、NMNを摂取すると、体内でNAD+が生成され、サーチュイン遺伝子が活性化し、細胞の若々しさを保つための物質として、若返り効果があると世界中で話題を呼んでいます。

NAD+は、分子量が大きくそのままの形では、体の至る所に直接届けることが難しいと考えられていましたが、NMNの投与によってNAD+が増加し、最近ではマウスモデルでの抗老化作用、寿命延長作用が発見されたことから、NMNは長寿の薬としてその価値を高めています。

日経:
今井眞一郎ワシントン大教授が語る「NMN、抗老化効果の真実」

NMNを飲んだマウスで明らかな抗老化効果

NMNは、ビタミンB₃からつくられる比較的小さな化学物質だ。この食品成分が「老化を抑え、寿命を延ばす可能性がある」物質として世界的に注目を集めるようになったのは、今から5年前の2016年、今井教授らが、国際的な医学専門誌で発表した論文がきっかけだった。

生後5カ月から1年間、マウスにNMNを飲ませたところ、ヒトの60代に相当する17カ月齢になっても、体の代謝が保たれて中年太りせず、若いときと同じように活発に動き、骨格筋、肝臓、脂肪において加齢に伴って起こる遺伝子の変化が抑えられるなど、抗老化効果がみられたというのだ。

NMNを飲ませたマウスは、飲まなかった対照群に比べて、血糖値を下げるインスリン感受性が高く、老化に伴って低下する目の網膜の機能、骨密度、免疫細胞が保たれるなどの抗老化効果も確認された。
 また、他のグループによるマウスを用いたアルツハイマー型認知症の研究では、NMNを10日間飲ませただけで認知機能が回復し、記憶を司る脳の海馬の細胞死が健康なマウスに近いレベルに回復したと報告されている

参考文献
日経: 今井眞一郎ワシントン大教授が語る「NMN、抗老化効果の真実」
https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/feature/00043/090800005/?P=1

NMNを多く含む食べ物

食品 NMN100mg相当に必要な摂取量
枝豆 5000粒
ブロッコリー 2000房
アボカド 40個
トマト 150個
きゅうり 150本
マッシュルーム 1000個
えび 900尾

NMNが長寿の期待がもてるのは、1日100mgの摂取量が必要となっています。

食品では特に、枝豆やブロッコリーに多く含まれていますが、100mgのNMNを経口摂取する場合、9kg(約600房)ものブロッコリーを食べなければ摂取することができないので、野菜をひたすら食べるだけでは若返るほどの結果にはならないとのことです。 食品での摂取では不可能ですので、サプリメントをオススメします。

お飲みになるサプリメントの摂取目安量をしっかりご覧いただいて、摂取していただけたらと思います。